ムラサキノヤカタ

徹頭徹尾ひとりごと

シャッフル

最後にしりとりをしたのがいつだったか、小一時間考えていたけど全然思い出せなかった。せっかくなので一人でしりとりをすることにした。大学の卒業式は中止になったし、しりとりでもして僕と時間を潰そう。プレイヤーも対戦相手もどちらも僕だ。

見ているのも僕一人だ。だからといって不正はしない。僕は公正が信条の男だ。そういえば二人でババ抜きをすることが好きな知人がいたな。そいつはいつもトランプを持ち歩いていて、大学1年生の4月、健康診断や履修登録ガイダンスの合間にババ抜きを僕らに持ち掛けて回っていた。その場に何人の頭数がいようとババ抜きは1対1だった。あいつは何に楽しみを見出してあんなにババ抜きをしていたんだろうな。5月になって、そいつはフランス語の講義に姿を現さなくなった。あいつのその後を知る者は一人もいなかった。先月の飲み会でそいつの話題が出たけれど、誰もそいつの名前を憶えていなかったっけ。

しりとりの話だ。

せっかくなのでタイムリーな語彙から始めたい。ちょうど今僕は大学院の事前課題を作成している。平成16年3月22日の最高裁決定についての論述だ。偶然にも日付が近い。

そこから始めよう。同じ音が出たらやめることにしようか。

 

クロロホルム

 

紫。

 

危険性。

 

井戸端会議。

 

銀河鉄道

 

打ち合わせ。

 

セロハンテープ。

 

プラスティックトゥリー。

 

林檎。

 

午後の紅茶

 

山田哲人

 

東京。

 

…「う」が出てしまった。おしまい。

最後っていつも、あっという間にやってくるんだね。